2009年6月8日月曜日

名刀は妖艶な美女の輝き

林間学校から戻る息子を迎えに、上野駅に。

時間があるので、その前にちょっと美術館でも、と歩いてみると・・・・

今、美術ブームということで、建ち並ぶ美術館、博物館はどこも長蛇の列。
並ばずに入れるのはこの「国立博物館」の「常設展示」だけ。

同時開催の「興福寺阿修羅展」は、1時間待ち・・・・・。

600円を払って常設展示を見ましたが・・・・そこで出会ったのが・・・・・。



三条宗近三日月刀。

10世紀平安時代。1000年以上前の作です。

国宝。


他の名刀も幾振りも並んでいましたが、これだけが何故か、周囲から浮き上がるように見えました。

引き寄せられるように近づいて、じっと眺めると、一歩も動けなくなります。



10分も、いや、20分は、いや、小一時間、その場で立ち尽くしました。歩けないのです。

妖艶。幻のようでもあるし、それでいて、艶やか。

耳元で息を吹き付けられて囁かれ、背筋に恐怖と官能の感覚が同時に走る思い・・・・・・。

胸が高鳴り、視線は動かせず、ガラス面に頬を押し付けて、ただただ、見入っていました。



その時、息子から、電話。

静まり返った展示室に着信音が響き、我に返りました。
いけない。電車の到着時間を過ぎていました。

ようやく刀から離れ、足早に館を出ようとして、出口近くでこの仏像が正面に。

飛鳥時代の菩薩坐像。

正面に立つと、

 「心を落ち着かせなさい」

と諭された気がします。


公園口の改札で、息子は口をとんがらせて怒って待っていました。

 「パパ、なに遊んでたの」

 「ごめんごめん。ちょっと綺麗なものを見ててさ」

と言うと、

 「我を忘れちゃダメだよ」

と怒られました。


   by やがちゃん of  やがちゃんキムチ

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